植物は置き場所が重要!注意したい点とその理由。

特別な手入れをしなくてもどんどんと育っていく植物もあればその一方で、「育てやすい」とされている植物や手入れ不要とされる多肉植物を枯らしてしまったという経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、そもそも植物はどういった環境であればより元気に生長していくのかをご紹介いたします。

部屋

目次 

置き場所を確認

まずは植物を置こうとしている、もしくは既に置いてある場所をよく見てみましょう。植物を育てる上で重要な項目は、日当たり、風通し、水やりです。この三点に集約されるといっても過言ではありません。置く場所が屋外なのか、それとも屋内なのか。屋内であれば風通しや日当たりはどうだろうか。といった項目を考えていきます。例えば、日があまりあたらない屋内に置くのであれば「耐陰性」の高い(暗い環境に強い)植物が向いています(例えばフィロデンドロンの仲間は暗い環境にも強いと言われています)。


日当たり

植物は光合成によって栄養を作ります。その光合成に必要なのが日光です。ですが、とにかく日光が当たればいいというわけではありません。直射日光が当たり続けることで葉が黒ずんだり茶色くなってしまうことがあります。これを「葉焼け」と言い、葉が痛んでしまっている状態です。光合成は葉に含まれる葉緑体の働きによるもののため、葉が痛むのは生育に直結する事態です。そのため一般的には葦簀(よしず)や遮光シートを使い直接日が当たらないようにします。これらは百均やホームセンターでも購入することが可能です。またカーテンのレースなどでも直射日光をある程度遮ることができます。外であれば日陰、室内であればカーテンのレースは閉めておくのがいいでしょう。


風通し

風通しも植物の生長において非常に重要です。

植物は光合成をする際に葉にある「気孔」という器官で二酸化炭素を吸い込み、酸素を排出します。同時に気孔からは水が蒸発しており、それを「蒸散」といいます。この蒸散という働きにより、根からの水分や養分の吸い上げが促進されていきます。そして蒸散は、風が吹くことでより活発になることがわかっています(風が強いほど水の蒸発が促進されます)。つまり風がなく、空気が淀んだ環境では「蒸散」が活発にならず、根からの吸い上げも弱くなってしまうという理屈です。風通しをよくすることで、この蒸散の働きを活発にし、根からの水分や養分の吸い上げをしっかりとさせることで強く生長することができます。また、風通しをよくすることでカビが発生しにくくなるという利点もあります。

理想は定期的に外に出してあげることですが(直射日光に気を付けて!)、頻繁に動かせないサイズのものや、外に出すスペースがない場合は室内で扇風機やサーキュレーターを回すのも効果的です。ただし同じ箇所に風が当たり続けると葉が乾燥してしまうため、機器を動かす際は首振り機能に設定しておくことも重要です。


水やり

植物に水はかかせません。水やりに関しては品種や個体による違いも大きく、ひとくくりに言えるものではありませんが、水不足の場合は植物側に何かしらのサインが出ていることがあります。葉にしわが入っていたり、うなだれるようにしおれてきたりなどです。葉や幹を日頃から見ておくと変化に気づくことができます。また「根腐れ」という状態については単純に水の上げすぎの他に、風通しの悪さや受け皿にたまった水を捨てていないことも原因となります。時期によっては冬場はほとんど水が不要な植物もありますので時期を意識することも水やりをするうえで重要です。

水に関わることでもう一つ重要なのが「葉水(はみず)」です。霧吹きなどで葉や幹に水を吹きかけることを言いますが、この作業により、乾燥を防ぐだけではなく葉にたまる埃を吹き飛ばしたり、害虫を防ぐことが期待できます。葉水はぜひやりましょう。


植物を育てるときに大事なポイントとは

 

  • 直射日光には要注意
  • 風通しをよくして蒸散を活発に
  • 水やりは植物の状態、時期に注意して
  • 葉水をして葉をきれいにする

植物は原産地に近い環境を再現できれば、個体差や病害虫などの例外はありますが理論上は元気に育ちます。育て方次第では故郷とは違う環境でも適応し、元気に育つケースもあるので植物の生命力は侮れません。ご自宅にある植物に関してのご質問や自宅にはどんな植物がいいかなども当店にお気軽にご相談ください!!